12
2011  20:00:00

影で創り出す静かな世界に出逢った-文化庁メディア芸術祭にて

「10番目の感傷(点・線・面)」
クワクボリョウタ

「10番目の感傷(点・線・面)」

「10番目の感傷(点・線・面)」


文化庁メディア芸術祭に行ってきました。
私はグラフィックデザイナーでありながら、こういった展示会や美術館などにはほとんど行かないのですが、今年はUstreamのプログラムが設けられており、黒田製作所クロくんがUstチームのメンバーということで興味を持ち、久しぶりにふらっと行ってみました。

そこで素晴らしい作品に出会ったのでご紹介。
今回群を抜いて素晴らしいと思ったのは、アート部門の優秀賞受賞作品のクワクボリョウタ作「10番目の感傷(点・線・面)」です。
あれこれ説明するより先に動画を見ていただいた方が早いと思うので、興味のある方はこちら↓からご覧ください。

http://www.vector-scan.com/the_tenth_sentiment/" target="_blank" title="●「10番目の感傷(点・線・面)」 http://www.vector-scan.com/the_tenth_sentiment/">●「10番目の感傷(点・線・面)」
http://www.vector-scan.com/the_tenth_sentiment/

この作品は、一言で説明すると影画の空間演出という感じでしょうかね。
光源を積んだミニチュアの列車が、街に見立てて配置されたさまざまな物を照らし、白い壁で囲まれた小さな部屋をスクリーン代わりにして、ゆっくりと異動しながらそれらの影を投影します。
部屋の壁全面がスクリーンになるので、どこをどんな風に見ていても発見がありますし、光源が動き回るので影にも予想外の動きがあって目を奪われました。
当然室内は暗いですし、遠くから見ていると床にいろいろなものが配置されてミニチュアの街だなぁという風にしか思わないのですが、影が大きく投影されるとおそらく洗濯バサミやザルらしきものも使われていて、なんかこう、変な表現だけど「洗濯バサミ(をはじめとした生活雑貨)の新しい一面を見た」という意味での「いいもの見せてもらった」感がありますよw

また、考え事をしたい時なんかに何となく見つめてしまいそうだったりいくら見ていても飽きそうにないところなどは、波や炎、スチームといったものに通じるものがあるなと思いました。

久しぶりにアート鑑賞したなという気分です。
ステキな感覚をありがとうございました!

------------------------------

アニメーション部門では「四畳半神話体系」が大賞をとるなどしていましたが、これは当たり前すぎてもはや紹介するまでも無いなと思うので、動画だけでさらっと紹介。

私の中でも、去年発表されたアニメ作品の中で一、ニを争う傑作です。
興味のある方は是非チェックしてください!


そして個人的には、優秀賞受賞作品の和田淳作わからないブタを推したいです。
わらないブタ
ネットで動画を公開していないので、ここで雰囲気を上手く伝えられないのがものすごくザンネンなんですが、そのシュール感やタッチなど、誰にも口を挟む余地を与えない世界がありました。
いつかもう一度観たいです。

------------------------------




四畳半神話大系 第1巻(初回限定生産版) [Blu-ray]
東宝 (2010-08-20)
売り上げランキング: 2946


関連記事

 design

0 Comments

Leave a comment