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2011 23:50:00
「ちびまる子ちゃん」スピンオフ作品「永沢君」が予想以上に強烈だった件。
先日このブログでも紹介した顔文字ユニット(主な構成員は職場の人)内で、「ちびまる子ちゃん」がちょっとしたブームです。
ブームの主な要素は仕事中にキャラクターのモノマネをユーモアとして取り入れて少しでもモチベーションを向上しようという、勤め人の鑑といえる試みなのですが、その流れで今更ながら漫画を読んだりもしているのです。
本はおろか、漫画も1年に読むか読まないかというラインの私ですが、この顔の人→(* ´ω`*)からこの漫画を貸していただきましたよ。↓
「ちびまる子ちゃん」にクラスメイトとして頻繁に登場する永沢君を主人公としてかかれた作品が「永沢君」。
今まで存在すら知りませんでしたwwww
「永沢君が中学生になったらこんな感じ」という思春期な設定で描かれていて、さくらももこさん特有のシュールな展開と相俟ってとても面白い仕上がりですw
何つーかもう、永沢君が帽子かぶってるだけでウケるwwwwwww

ていうか何で今更少女漫画の主人公初登場シーンみたいなことしてんのww
その帽子姿で爽やかな顔して「やっ」とか言うなw
ビジュアル的なところで言うと、他にも小学校の頃からの同級生藤木君と髪型を不良っぽくしちゃうシーンとか最高です。

ど う し て そ う な っ た wwww
そんな感じでシュールなシーンが満載なのですが、この作品の魅力はそういうところよりもやはり「ちびまる子ちゃん」本編にも良くある心理戦とか裏切りだと思うのです。
「ちびまる子ちゃん」の中でも特に性格の悪い永沢君と仲間である藤木君をメインに持ってきているものだから全体的に負の展開しか無いのですよね。
他のキャラクターならまだしも、彼らの場合は一歩間違えば「ライアーゲーム」のように貶め合いや汚い駆け引きの連続で人間のどす黒い部分を全面に押し出しておきながら、しかもそこから上手く話を昇華させてくれるような女子やキレモノっぽいキャラクターも出てこないので、救いようのない展開になりかねません。
というのは冗談で、実際のところはコミカルにオチがついて終わるし、安心のさくらももこクオリティなワケなのですが、こういうちょっとしたスリルが「永沢君」の見どころには間違いないです。
「君、○○だと思わないかい?」「うん、まったく○○だよね」といった単調なやり取りからのいきなりクライマックスに入るようなエッジのきいた展開や、最終的にもキャラクターを「実は良いヤツ」みたいな風には持っていかず、そこで終わるパターンが大半を占めているところがたまりませんね。
そして何より、子供に汚い役を平気で割り当ててその上メイン張らせるセンスwwww
いや、子供だからこちらもほっこり笑って読み終えることが出来るのですがww
日頃「エヴァンゲリオン」や「攻殻機動隊」など、緻密に巧妙に作り出された真剣SF的な世界観のアニメにキャーキャー言っている私には、こういったシンプルでパンチのある、最近のギャグ漫画とも一味違う作品はむしろ新鮮でした。
そしてひとつの結論に達します。
結論:さくらももこさんは絶対にドS
先に書いてきたような事を、先生はきっと楽しみながらやっていると思うんですよね。
完全に愛してるキャラクターを苛めて楽しんでいるようにしか見えませんw
これを機に先生がどのくらいSか、他の作品もチェックして確かめたいと思いました。
ちなみに、「ちびまる子ちゃん」として出されていますが、普段そんなにフィーチャーされていない大野君と杉山君をメインにした「大野君と杉山君」という作品もあります。
こちらは映画になっているので、見たことある方も多いんじゃないでしょうか?
確かすごく感動的な内容なので、「永沢君」とのギャップがまたサディスティックですよw
ちびまる子ちゃん―大野君と杉山君― (りぼんマスコットコミックス (1023))
posted with amazlet at 11.07.22
さくら ももこ
集英社
集英社