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2012  22:20:00

カップヌードルミュージアムの半分は、何かを作ろうとする人へのエールで出来ている。 #日清 #カップヌードル #museum

カップヌードルミュージアムに行って来ました!

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カップヌードルといえば、日清食品の大ヒット商品でカップ麺の先駆けですね。
去年の夏にカップヌードルの博物館が出来たと聞いてずっと面白そうだなと思っていたので、年末に行ってきましたよ。

http://www.cupnoodles-museum.jp/">●カップヌードルミュージアム
http://www.cupnoodles-museum.jp/

所感をつらつらと書きますが、長ったらしいので先に結論を書いておきます。
カップヌードルミュージアムの半分は、何かを作ろうとする人へのエールで出来ています。
もちろん半分はインスタントラーメンについて深く知るための展示だし、ワクワク一杯で子供ちゃんたちにも喜ばれる体験コーナーも充実しているけれど、もう半分はインスタントラーメンの成り立ちに全く興味の無い人(そんな人滅多にいないかw)でも、これからもの作りをはじめたいと意気込んでいる人やぼんやりと新しいことをはじめたいと思っている人へのエールのようなものを感じました。
かなりオススメの博物館ですよ。
私はちょっと偏った視点で感想を書いてしまうので、普通のスペックなどを知りたい人は他のサイトを見てもらえればと思います。

参考:http://allabout.co.jp/gm/gc/383557/">カップヌードルミュージアム、みなとみらいにOPEN
http://allabout.co.jp/gm/gc/383557/

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●「佐藤可士和プロデュース」という1つの表現
佐藤可士和さんと言えば、ユニクロスーツセレクトのブランディングを担当されているアートディレクターというか、何でもこなす超人気デザイナーです。
この博物館も彼が総合プロデュースを担当していて、聞かなくてもわかるくらいその色が濃く出ています。
インスタントラーメン自体には、少なくとも私は"カッコイイ""オシャレ""クリエイティブ"といった類のイメージは持っていませんが、その博物館を彼がプロデュースするとなれば、対象が何であれ佐藤可士和さんの一貫した見せ方に。
カップヌードルミュージアムも、訪れる多くの人が"カッコイイ""オシャレ""クリエイティブ"と感じている事でしょう。
何でも彼の色になるということが良いかどうかは別の話ですが、「佐藤可士和プロデュース」という事そのものが多くの人にそういったイメージを与えること、そして1つのステータスになりつつあるということを体感出来る場所でした。

ロゴの雰囲気も去ることながら、オフィシャルサイトもこんなにナウい。
スクリーンショット(2012-01-22 15.56.44)
見せ方だけではなく、一番気になる混雑状況なども見られるようになっていますね。

館内のシアターや壁にプリントされたサイン、お土産まで可士和色。
どうですか?カップヌードルの博物館のお土産にモレスキン風のノートです。
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建築的な部分にまで可士和臭が漂いまくり。
エントランスがだだっ広くて吹き抜けで「こんな空間必要なの?」って思う人も多いはずですが、この余白をごり押し出来るのが人気デザイナーのおいしいところ。余白は大事なんです!
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歴代のインスタントラーメンのパッケージを年表みたいに見られるエリアも独特。
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グラフィックデザインがそのまま立体化されたような、自分がカタログとかwebサイトの中に入ったような感覚。



●他のアーティストもかなりの存在感
このブログでも紹介したことがあるクワクボリョウタさん、田中陽明さん等の作品が常設されているエリアはインスタントラーメンとは全くの別次元でクリエイティブな雰囲気。
「あれ、私はアートの展示を見に来たんだっけ?」って思っちゃうくらいの勢いです。
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こういうものを見ていると「あれはどうやって出来ているんだろう」「何を表現しているのだろう」「作者は何を伝えたいのだろう」など、色々なことを考えさせられます。
この博物館は普段こういったものを自分から見に行こうとしない層の人達がメインのターゲットに思えるのですが、そういう人にこそあえて見せることで、今まで気づかなかった新しい考え方を見つけてほしいというような意図があるように思いました。


●本当に展示したいものは創造的思考そのもの
チキンラーメンやカップヌードルを作った安藤百福さんは、料理が得意な人でも、食関連のビジネスをやっている人でもなかった。
単に「こんなものがあったらみんな幸せになれる。そういうものを作ったら売れる。」という考えでインスタントラーメンを作ったそうです。
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バックグラウンド無しでそういう考えを持つのって難しいことですよね。
それに、考えを持ったところでなかなか実現しようとは思えないもの。
本当にゼロからの出発だったため、当然実現までにはたくさんの問題と同じ数だけの解決あったわけで、この博物館ではその流れの説明を通して「創造的思考」という大きなテーマについて触れています。
苦労話を聞かせたいわけでもなければ、技術を見せたいわけでもなく、考え方そのものというテーマ。
先に書いたような博物館全体の見せ方や、訪れた人に実際に「創造的思考」を持たせるようなアート寄りの展示があったのも、作り手のエゴではなくて、ちゃんと理に適っていると思いました。
なんだか背中を押してくれている感じがして、無理そうなことにもきちんと考えを持って粘り強く挑んでみようという気になってきます。


何この社会貢献の塊みたいな博物館。
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本当にまぶしい。
一通り夢とか希望みたいなものを通り越してしまったすり切れた私にはもうお腹いっぱいですが、これから何か始めようとしている人とか、学生とかはどんな感じなのかなー。

ここでエールを受け取って、何かを始めた人もいてほしい!
いや、きっといるはず!





ということで、すごくオススメの博物館です。
前から気になっていたという人の期待は裏切らないと思うし、考え無しに突然行ってみるとすごく良い刺激になるかもしれないので、是非!



■カップヌードルミュージアム(正式名称:安藤百福発明記念館)
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場所:横浜市中区新港2-3-4

大きな地図で見る
問い合わせ:045-345-0918(総合ダイヤル)
チキンラーメンファクトリー予約専用ダイヤル:045-345-0825
開館時間:10:00~18:00(入館は17:00まで)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日が休館)、年末年始
入館料:大人500円、高校生以下は無料 
※館内の一部施設は別途有料
web:http://www.cupnoodles-museum.jp/
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