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2014  00:40:00

ヨーヨーパフォーマーBLACKに学ぶコミュニケーション

知人というのももはやおこがましい話ですが、シルク・ドゥ・ソレイユ登録アーティストのヨーヨーパフォーマーのBLACKさんとは以前から交流があり、彼が最近出版した「TEDスピーカーに学ぶ「伝える力」 魂を揺さぶるプレゼンテーション」という本を読ませていただきましたのでレビューを。

BLACKさんのことを知らないという人のために動画を貼っておきますが、一言で言えばかっこよくヨーヨーやってる人です。



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BLACKさんはヨーヨーのパフォーマンスだけでなく、パフォーマーとしての姿の奥にある努力のストーリーや生き方にも注目されているみたいです。
「努力すれば夢は叶う」ということを体現している人なので、TEDでのプレゼン内容もそういったストーリーとパフォーマンスの二軸で構成されていて、それがスタンディングオベーションをおこし、登壇後は子供の教育のための講演依頼が来ていたりするわけですしね。

ただ私個人的には彼の人間性の部分とヨーヨーパフォーマンスは切り離して考えても充分素晴らしいと思っています。
仮に彼がパフォーマーとして鳴かず飛ばずだったとしても、ヨーヨー以外をしている時の立ち回り(といったら語弊があるかもしれませんが)も以前から見習いたいなと思っていたので、この本は「プレゼン初心者がTEDでの成功体験をもとに書いたHow to本」として読ませてもらいました(純粋なHow to本よりは自伝的な感じですが)。

とはいえ、私が仕事で講演やプレゼンをする機会はほぼ無いので、興味の度合いは低め。
BLACKさんは尊敬の対象ではあるものの、初めは「とりあえず(知り合いが書いた本だから)」という気持ちで手に取りました。
でも結果としては読んでみて良かったです。
冒頭に「プレゼンは普段のコミュニケーションに置き換えて考えることもできる」という主旨の事が書いてあったのと、よく考えたらあがり性の私としては、プレゼンの知識やスキルは少しでもあった方が良いので、ぐっと興味が湧きました。
視点を変えてみると、お手本にしたいと思える内容が盛りだくさんでしたよ。
私の場合は職業がグラフィックデザイナーですので、実際の仕事に重ねて考えてみた事をざっと書き出してみます(※赤字部分は本からの引用です。)


●一番見習いたい、何からでもヒントを得ようとする姿勢

先ほどお伝えしたばかりですが、冒頭に「プレゼンは普段のコミュニケーションに置き換えて考えることもできる」という主旨の事が書いてあったんです。
思い返してみれば、そんなに絡みの無い私から見ても、彼は常に色んなものに目を向け、自らのパフォーマンスに活かしたいということを考えて動いているように見えます。
この本に関しても、TEDでのプレゼンを参考にしたいと思っている人に満足してもらえるような本であることと同時にそれ以外の人でも何かに活かしてもらえないかということを視野に入れて書いてくれています。
彼が普段からそういうものの見方をしているので、自然と内容もそうなったのかも知れないなと思いました。
興味の幅が広ければ色々な可能性が広がるなとは思うのですが、興味が無いものはそもそも見落としがちで、そこを広げるのは少々ハードルが高い。
では、すくなくとも実際に見たり聞いたものに対して「これは仕事に活かせないか?」と一度考えてみる事をするのはどうか。これなら意識すればすぐに実践出来ますね!
習慣化すれば、きっと制作の仕事の肥やしにもなるはずです。


●デザイナーの仕事の仕方として意識したい事
「どうやったら伝わるのか」の前に、「何を伝えるのか」が先でなければならない
制作でも提案でもこれは基本ですが、実際問題としては、外部要因も大きく影響するし、追いつめられると見失ってしまう事も意外と普通にありがちなので、改めて肝に命じたいと思いました。
ここを見失わずしっかりやれば、軸がぶれないので制作でも提案でも大きな失敗はつぶせるはずなので。

依頼主と十分に意見を交わす
これも基本ですね。私はコンパクトな案件を担当するのが得意分野でして、なぜかと言うと、徹底的に依頼主と直接意見交換して徹底的に方向性を煮詰め、それを具体化するというやり方に持っていきやすいからです。
私の持ち味は、このヒアリングの域を超えたディスカッションスタイルかもしれません。
一方でこの本にも例として書いてありましたが、私は依頼主との間に誰かが挟まりだすと「この指示ってちょっと目的からずれてるかも?」と思ったらストレートに「少しずれているような気がするので、例えばこうするのはどうですか?」と提案してしまうところが災いして、結果コンパクトな案件が得意という事になっているんだと思います。
その辺をもっとうまくやれば、大きな案件でも得意分野になっていくんでしょう。
散々「お前は何でも直球すぎる」と言われているので、真意を伝えるためには違う言葉を選ぶのが良い時もあるということを改めて意識したいところです。
私の周りにはもはや呆れてる人も多いと思います。なかなか上手く変われないけど、何度でも意識し直して少しずつでも、ということで。


●あがり性対策になりそうな「間の取り方」
間は凄まじい力を発揮する
間の取り方について書いてあったので参考にしたいです。
このブログを読んでくれている人や知り合いの人の中には結構知っている人も多いと思いますが、私はあがり性です
自分のあがり方について色々分析したところ、一番つらいと感じているのが、話している途中の呼吸の乱れという結論に至っています。
普通に会話してる分にはそんなに息切れとかしないんですけど、そういう場面で1人で話しているととにかく息切れがひどくて焦り、息継ぎをするのに変な間がうまれてしまうとさらに焦り、焦るとさらに呼吸が乱れてしまうスパイラルが出来上がります。
でも間をうまく利用すれば息継ぎを上手く出来ると思うので、これはあがり性の私にはとても参考になります!
私の仕事には今のところ大きなプレゼンや講演は無いのですが、過去に持ち回り制で全社員の前でちょっとしたスピーチする機会がありましたし、日常的にあるような会議の場でも1人で長めに話す時は一種のプレゼンなので、同じ考え方ができます。
まぁ会議の場合はリハーサルは出来ないので難しいところですけど、心構えとしてあると全然ちがいますよねきっと。
緊張対策について書かれている箇所もありましたが、私にはそんなところよりも間の取り方の方が緊張に対して有効だなと思いました。



●おまけ「BLACKさんからもらったブラックサンダー」
BLACKさんに本を買った事をお伝えしたら、私の大好きなダジャレもきいているノベルティをくれました!
とても粋な人だなー。
ブラックさんからブラックサンダーいただきました!本はまだ読んでないけど。あくやんさんのイラストかわいいですねー! #黒本 #ブラックサンダー  #スタミちゃんへ
読書嫌いの私は、本なんか1年に1冊読めば良い方なので、今年はこれでおしまいだと思いますが、それゆえ1冊から受ける影響はかなり大きかったりします。
ここから得たものをヒントに、仕事も日常生活も良くしていければと。


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