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2019  11:00:00

非デザイナーはもちろんフリーランスデザイナーもどんどん活用すべき無料デザインツール「canva」 #design #デザイン

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無料デザインツールCanva(キャンバ)


オーストラリア発のサービスで、数年前に日本でも提供を開始したCanva(キャンバ)というデザインツールがあります。
Instagramへの投稿画像からビジネス用のプレゼン資料まで色々な用途のためにテンプレートが用意されており、画像や文字、レイアウトをカスタマイズできます。
アカウントを作りさえすればWebブラウザやモバイルアプリから誰でも無料で使える(一部有料)ので、非デザイナーにはもちろんのこと、場合によってはデザイナーにとってもすごく役に立つツールです。

Canvaについて

Canvaで、デザインを もっと身近に。無料で使えるオンラインツール、Canva。テンプレート集から好みのものを選んでアレンジしていくだけで、デザイン知識がない方でも簡単に美しいグラフィックを作成できます。


私も数年前サービスインのニュースを見てちらっと使用感を確かめたことがあったのですが、当時はまだ私自身のフリーランスデザイナーとしての側面が弱く、とにかく長期間経っても編集や流用が可能なデータづくりや、印刷業者やクライアントがいきなり受け取ってもちゃんと扱えるデータづくりなど、「再現性」を重視した働き方をしていました。
このような考え方だとやはり何と言ってもデザインツールはAdobe系ソフト最強で、UI/UX界隈ではSketchやFigmaなどがやっとシェアを広げているなという肌感だったので、Canvaのような新しいツールはあくまで非デザイナー向けという印象でなかなか手が出ませんでした。

何年か経って、随分と働き方や考え方が変わったので、今は必要だけど作るのにあまり時間をかけられないものを作る時にどうにかサクッと対処したいという王道のシチュエーションで活用しています。
環境やタイミングによってこんなに印象が変わるなんてびっくりですね。
ちなみにこの記事の冒頭にも掲載しているアイキャッチ画像は実際にCanvaで作成したものです。
周りでブログを書いている人からもアイキャッチ画像作りに使っているという話が以前からチラホラ聞こえてきますよ。
確かにアイキャッチ画像って絶対に入れなきゃなと思うけどそんなに時間をかけていられないので用途としてもちょうど良いですし、非デザイナーからするとそもそも他に画像を作る手段やスキルが無いという人も多そうなのでそこを一気に解決できてすごい。
年賀状やその他もろもろのグリーティングカードなど、WindowsユーザーならOffice系ソフトを使って対処しているものをまるっと置き換えると良さそうですよね。

作る前に下記のようなテンプレートのカテゴリを一覧で見ることができるのですが、カテゴリの詳細に入れるとともっとたくさんのテンプレートがありますよ…!
資料なんかは表紙を選ぶと下層ページのテンプレもちゃんと出てきます。
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テンプレート以外にもありがたい機能が満載


UIとしては普段からPCやスマートフォンを使っている人なら難なく使えるような仕様になっていると思いますが、ここでは私が良いなと思った機能を挙げておきます。


・使えるフォントがめちゃくちゃ多い


非デザイナーがたくさんのフォントをPCにインストールしているということはほとんど無いんじゃないでしょうか。
モバイル端末に至ってはフォントをインストールなんていう概念すら無いですよね。
Canvaは無料フォントが中心ではあるものの、特に何もインストールせずに英文も和文もかなりたくさんの種類の中から選んで使うことができます。
フリーフォントも、イメージに合うものをgoogleで検索してダウンロードしに行ってインストールして使うのは地味に時間がかかるので、デザイナーはとりあえずのラフ案作り、デザインイメージの検討に使ったりしても良いかもしれないですね。
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・写真素材をCanva内で検索してレイアウトできる


写真素材って無料で配布しているサイトもたくさんありますが、「どのサイトで探すのが良いかな」の検討から入るよりは、デザインツール内で写真を選べた方が断然楽ですよね。Adobe系ソフトをはじめ、色々なデザインツールがその仕様を採用するようになってきています。
Canvaで用意されている写真素材は有料と無料のがありますが、無料で絞り込み検索できるのが便利です。
有料素材もまずはロゴの透かし入りのサンプルが配置されるので、ラフ案や指示書を作るだけの仕事であればあくまでイメージを伝えるためだけということでそのままにしておけば無料ですし、使い道はたくさんありそうです。
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・作った資料はパワーポイントのデータとしてエクスポートすることもできる


せっかく作ったプレゼン資料やスライドも、Canva内でしか編集できなかったりすると汎用性が低いなと思ったのですが、なんとパワポのppt形式で書き出すことができます。
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これなら、仮にフリーランスデザイナーがクライアントのために資料を作る仕事でCanvaを使ったとしても、納品後にクライアント社内でパワポファイルを運用していってもらうことが可能です。
上手く使えば要望に応じて工数や報酬の調整にも柔軟に対応することが可能になりますし、テンプレートをベースにカスタマイズして作るということをあらかじめ伝えておけばトラブルにも発展することは無さそう。
そもそもテンプレートといってもカスタマイズ出来ない箇所は無く、全て作り変えることが出来るので、きちんと用途やクライアントのことを考えて取り組めば、オリジナルのレベルに仕上がるのではと思います。


・動画も通常のテンプレートにはめられる


実は先ほどからスクリーンショットに表示しているこれ↓動画なんですよね。
なかなかこんな風に動画と写真を区別無く扱って画面を構成できるツールは無いので、動画をメインに更新しているSNSの更新なんかも捗るんじゃないでしょうか。



・チームで共有できる


仲間を招待すれば、無料でデザインファイルを共有できるようです。
同時編集が可能かどうかなどの使用感までは確かめていないのですが、ソフトのインストール無しにブラウザでログインすればどこのPCからでも全員が同じファイルを共有し同じ環境で編集できるのは結構すごいことです。
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Adobe系ソフトにしろ、Microsoft PowerPointにしろ有料(MacユーザーはOfficeが初めからインストールされていたりもしない)ですし、OSによって仕様が違ったりもするので、例えば職業や職場も違うメンバーが集まるチームではどうしても作業環境に違いが出てきてしまうんですよね…。
ソフトがあったところで、結局発生しがちな「フォントが無くて表示が違う」問題も撲滅できますねw
コミュニケーションコストを削ることができるというのは一つ大きな価値だと思います。


モバイルアプリもあって、データは常に同期される


Canvaは、ソフトのインストール無しにWebブラウザで使えるのが良いところではあるのですが、iOS、Androidのモバイルアプリもあり、SNSの更新用画像などを作る際にはこちらの方が便利だと思います。

‎Canva-ポスター、ポストカード、バナー、挨拶状のデザイン

‎Canvaを使えば、美しいデザインとプロフェッショナルなグラフィックを作れます。写真、文書、エレメント、ステッカー、ボーダー、フレーム、その他いろいろなものを編集できます。何百種類ものプロフェッショナルなテンプレートを用いてすぐに使い始めることができます。テンプレートは必要に応じて変更することも可能。 ...


Canva -ポスター、チラシ、フライヤー、名刺やお礼状を簡単に作成できるグラフィックデザインアプリ - Google Play のアプリ

2019年度Google Play Award受賞🎉 今すぐテンプレートからポスター、カード、ロゴ、名刺、パンフレット、招待状、バナーを作成。 Canvaならアプリ上で驚くほど簡単に、そして楽しくデザインが作成できます🙌Canvaを使うと、仕事、学校、趣味で使う美しいデザインを、短時間で作成できます。デザインスキルや難しいソフトウェア、グラフィックデザインの経験は必要ありません。 ...


ロゴのようなインパクトのある文字を当てるのも簡単。「としまえん あじさい祭り」とただ入れるよりもInstagramでウケそうな画像に仕上がりました。

このようなデザインの画像もテンプレートをカスタマイズするだけです。
1枚だけだとイマイチ弱い写真や、1度アップしたことのある写真を総集編のような形でまとめて見せたい時なんかには良さそうです。


データは作成環境にかかわらず、同じファイルを同じように編集することができます。
先に貼ったようなSNS用の画像も今時は仕事で作るというケースもあり、その場合は「量産するためにPCで一気に作業したい」とか「アップする時はモバイル端末から都度だ」とか「画像を作る人とアップする人は別だ」とか十人十色のやり方があると思うので、その辺を柔軟に対応できると助かる人も多そうです。


有料プランもある


無料プランで試してみて良い感じなら、有料プランに切り替えて本格的に使うのもありです。
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https://www.canva.com/ja_jp/pricing/
どうせこのくらいお金を出すのであればAdobe系の方が…と思わなくもないですが、テンプレートに魅力を感じている場合は課金する価値がありそうですね。
課金するとしても月額のサブスクリプションなので、不要になったらまた無料プランに戻したりして調整したら良さそうです。


非デザイナーはもちろん、フリーランスデザイナーもどんどん活用すべき


先にも書いたように、デザイナーであっても仕事の種類や条件次第でテンプレートはどんどん活用すべきだと思います。
以前はたとえ簡単なPowerPointの資料を作る仕事でも「デザイナーとしてお金をもらうのだから、人が作ったテンプレートを使うのは邪道」という考えが強かったですし、マイナーなツールを採用するとどうしても再現性が低くなるのが気になっていたのですが、大切なのは課題の解決やクライアントの要望に応えることです。
クライアントと相談して条件が合えば、成果物のクオリティを担保しつつ作業時間の短縮やコストを削減することができるかもしれないので、仕事の質としても高いということになるのではないでしょうか。
また、オリジナルで作りましたと言い切れるレベルに作り変えたということなら報告する必要すらないと思います。
もちろん会社組織の中では自由にツールを選べなかったり、印刷業者で印刷するためのデータ作りや実装するためのUIデザインを作る際には、これまで通りメジャーなツールを使っておく方が無難、もしくはメジャーなツール以外はNGのケースが多いと思いますが、今は用途に応じて効率重視でツールを持ち替える柔軟性はそれ自体が重要なスキルという考え方もあると思います。
とにかく一度、アカウントを作って使用感を確かめるところから。
きっと損することは無いでしょう!


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