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2020  15:27:00

これが3DCGアニメの最先端…!全方向に完成度高すぎ「空挺ドラゴンズ」にポリゴン・ピクチュアズの本気を見た #アニメ #anime #ネトフリ #netflix

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2020年冬。今季も粛々とアニメのチェックをしていますが、全く前評判や期待値を聞いたことがなかった「空挺ドラゴンズ」のクオリティが高すぎて、素晴らしさを1人でも多くの人に伝えたくてこの記事を書いています。
まずは予告編や公式サイトへのリンクなどを貼っておきます。

空と龍に魅せられた乗組員たちの旅を描いた、桑原太矩の「空挺ドラゴンズ」(講談社「good!アフタヌーン」連載)。その美麗で壮大なファンタジー世界と、そこに生きるキャラクターたちを、「シドニアの騎士 第九惑星戦役」「BLAME!」で副監督を務めた吉平"Tady"直弘がドラマティックに描く。シリーズ構成・脚本には「暗殺教室」「アルスラーン戦記」など数々の人気作品を手掛ける上江洲 誠、音響監督を「スパイダーマン:スパイダーバース」、「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズの岩浪美和がそれぞれ務める。そしてアニメーション制作は、ポリゴン・ピクチュアズが担当。「シドニアの騎士」「BLAME!」のスタッフが再集結し、
圧倒的なハイファンタジーの世界を魅せる。

引用:公式サイトより

アニメ「空挺ドラゴンズ」公式サイト

TVアニメ「空挺ドラゴンズ」公式サイト 2020年1月 フジテレビ「+Ultra」にて放送予定 NETFLIXにて独占配信 関西テレビ/東海テレビ/テレビ西日本/北海道文化放送/BSフジ





「空挺ドラゴンズ」全方向に凄すぎ問題


具体的にどの辺が凄すぎるのか?
Netflixで一気観した後改めて考えてみました。(地上波では週1で放送しているようですが、Netflixでは全話一挙配信されています。)
  • 3DCGがメインなのに、それを感じさせない完成度

  • ジブリ作品へのリスペクトを感じる空挺やキャラクターの設定・デザイン

  • グルメ漫画好きも納得の飯ウマシーン、食育コンテンツとしての魅力

  • ファンタジー世界における、現実的な漁のお仕事モノ


3DCGがメインなのに、それを感じさせない完成度


私はこれまで3DCGががっつりメインの作品て苦手だったのですが、本作はついに2Dの作画をベースのアニメと比較してもほとんど気にならないというところまで来た感があり、背景美術もそれに負けない仕事をしていて、素晴らしさに打ち震えています…!

本作の制作を担当したポリゴン・ピクチュアズの過去の作品も、「シドニアの騎士」「亜人」シリーズ、「BLAME!」、「GODZILLA」シリーズ、「Levius -レビウス-」などを観てきましたが、どうしても2Dの作画をベースとした作品で見慣れているアニメならではの良さが無くなってしまう感じがしていたのですよね。
アニメーション制作に関しては全くの無知ですが、一視聴者として、どこか動きがのっぺりしているように見えたり、そこはウソで良いのになぁと思う部分もリアルな形をしていたり陰影があったりという感じの違和感です。

とはいえ、今細かく見比べてみると「GODZILLA」シリーズなんかはかなり本作のクオリティに近いものがある(CGの力の見せ所的なシーンが多いので総合的にはむしろGODZILLAの方が上)ので、意図的なテイストの違いだったのかな、という気もしています。
ポリゴン・ピクチュアズ作品はNetflixやdアニメストアで観られるものが結構多いので目を皿のようにして観直しましたw


ポリゴン・ピクチュアズは元々、2Dアニメの中に出てくる部分的な3Dシーンも含め、いつもその時代の最先端を担っている印象ではあるけれど、今回は2Dアニメファンが期待する路線にがっつり乗せてきたという意味で、「本気を見た」気がします。
それに、3Dでアニメを作るのって、きっと効率化の意味合いも大きいと思うので、作品のクオリティだけでなくアニメを作る人たちの作業環境を良くしていくことに一役というか百役くらい買うと信じたい。
これからもそのクオリティに対して貪欲な本気、業界全体の底上げをしていく本気を、アニメファンとして応援していきたいです。

POLYGON PICTURES

POLYGON PICTURES www.ppi.co.jp Digital Animation Studio





ジブリ作品へのリスペクトを感じる空挺やキャラクターの設定・デザイン


本作を観始めた時に、空挺やキャラクターの設定やデザインが自然につっかえるところ無くスルッと入ってくる感じがしました。
これは、私の中に幼少期から刷り込まれて来たスタジオジブリの「天空の城ラピュタ」や「紅の豚」などの世界観と、「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」や「SHIROBAKO」など数々のお仕事ものアニメの要素がちょうど良く交わったような感じだからだと思います。
特に30代の人なんかは平成にありがちだったお仕事ものドラマとかの影響もあって脳が勝手に「これは見慣れているし良いものだ」と判断しそうなレベルの絶妙な仕上がりです。
これを「パクり」と受け取る人ももしかしたらいるかもしれませんが、あくまでリスペクトしている作品にインスパイアされて生まれた新しいものだと思いますよ。
「天空の城ラピュタ」は別に「ドーラ一家の日常」ではないわけですからね。
でもそういう作品を見てみたい人も多かったと思いますし、個人的には見慣れた世界観ゆえにスッと没入でき、オリジナリティの強い部分にはより集中して観ることが出来たように思います。

アニメで本作を知った私としてはこのような感想でしたが、原作のある作品なので、もちろん全体的な設定やデザインは原作者である桑原太矩氏が考えたもので、アニメオリジナルで作られたものではなく、「アニメがすごい!」と言うのは違うかもしれないんですが、原作コミックの表紙と見比べると、原作はアナログ感がかなり強めで、アニメはビジュアル全体としてだいぶ違うテイストです。

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なんだか原作ファンの方々からは戸惑いの声が聞こえてきそうなほど違う仕上がりですねw
ただ、個人的にはアニメにはアニメの表現があって良いと思う派なのと、あえてこのテイストに振り切った故に実現した総合的なクオリティです。やはりアニメ単体を切り取って観ても素晴らしいと言わざるを得ません。


グルメ漫画好きも納得の飯ウマシーン、食育コンテンツとしての魅力


舞台は龍を捕って、さばいて、売って、食べる捕龍船です。
現実世界でいうところのマグロ漁船のようなものなので、船員達がとれたての龍を美味しく料理して食べるシーンも多く、調理法や料理名なども具体的に説明されるほど飯ウマシーンが強調されています。
いつの時代も飯ウマは正義ですね。
最近の作品で言うと「異世界食堂」や「衛宮さんちの今日のごはん」なんかに近いイメージでしょうか。

グルメ漫画に登場する美味しそうな料理は「マンガ飯」という言葉でもてはやされており、本作では実存しない龍の肉をメインにしているにもかかわらず、こうしたマンガ飯を再現するコンテンツまで作られているようですよ。すごいw


龍が出てくるコンテンツって、龍が神様として崇められていたり、危険なモンスターの扱いをされていることが多いですけど、この世界では人類から見て捕食対象の動物。
善悪の物差しは無く、あくまで生命活動の中で、捕食するために生き物を殺すという命のやりとりを描いています。
登場人物も、その点で時々戸惑うことはあっても小難しい哲学的な要素はないので、シンプルな食育コンテンツとしての素晴らしさがあります。


ファンタジー世界における、現実的な漁のお仕事モノ


ファンタジー世界の漁師を描くお仕事モノ的な側面も割と強めです。
「龍が登場するお仕事モノ」と言えば「龍の歯医者」ですが、「新世紀ヱヴァンゲリヲン」で有名なスタジオカラーが制作しただけあってドロドロとしたセカイ系っぽい展開も含んでいるので、そういう意味では全然違います。

「SHIROBAKO」に近い群像劇的な感じでそれぞれのクルーにフォーカスしたエピソードで展開されていくのですが、ファンタジー要素も相まっての面白さに惹きつけられます。

今回映像化されている部分だけだと、まだそんなにキャラクターの背景設定が深掘りされていないので、あるかないか分かりませんが続編に期待したい…!



全方向に素晴らしい作品だからこそ幅広い層が軽い気持ちで観られる


とにかくこの作品が素晴らしいということを長々と、色々と考察して書いてしまったのですが、観るテンションとしてはライトで良いのです。
全方向に素晴らしいからこそ、幅広い層が気軽に観られると思うので、ご飯でも食べながら楽しんでみてください。
Youtubeにて第1話の冒頭が公開されていますので、まずは雰囲気だけでも!




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